『君だけへのオリジナル』

 

ありふれた言葉と
使い古されたメロディ
だけどこの歌は君だけに
たった一人のためだけに

 

「あるところに男がいました。
 都会育ち、30代・独身。
 彼は絶望してました。
 生きる意味を忘れました。  

 あるところに少女がいました。
 何も知らない無垢な瞳。
 知っている言葉は二つ。
 ありがとう と ごめんなさい。  

 ある日二人は出会いました。
 昼下がりの公園のベンチ。
 「お座りよ」男は言って
 「ありがとう」少女は言った。」

 

僕たちの物語は
たぶんちょっとばかし奇妙
だけど君に感じた
感謝の言葉はありきたり

 

「男が何も言わないから
 少女は泣いてしまいました。
 「泣くなよ」男は言って
 「ごめんなさい」少女は言った。  

 男は困って足下の花を
 少女に渡してあげました。
 少女は花よりも笑って
 「ありがとう」 「ありがとう」

 男は少女に笑いかけ
 少女は男に微笑みます。」

 

こんなに喜んでもらえたことが
この僕に一度でもあったろうか?

凸凹な僕ら
年齢性別思考育ち、ついでに言えば笑い方
全部が全部違う君を
悲しませたくない
そう思った

 

「男は歌います。
 たった一人の少女のために。
 少女は笑います。
 人一人救っているとも知らずに。」

 

ありふれた言葉と
使い古されたメロディ
だけどこの歌は君だけに
たった一人のためだけに

ありふれた言葉と
使い古されたメロディ
だけどこの歌は君だけに
たった一人のためだけに

いろんな言葉を教えてあげなくちゃ
こんにちは、さよなら
その次くらいに僕の名前

いろんな歌覚えてる僕だけど
下手くそなバラードより
君だけへのオリジナル歌うよ

ありふれた言葉と
使い古されたメロディ
だけどこの歌は君だけに
たった一人のためだけに

たった一人のためだけに

 

fin
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しつこいようですがこれも歌えます←
繰り返されてるフレーズだけですが…なんか最近は
歌詞みたいなイメージで書いてるんだろうか?って感じですね…
路上で一生懸命歌ってた素人さんをふと見て、なんか急に書きたくなったものでした。

 

沙久