『Lost Color』

 

『ずっと、そばにいるよ』
優しい声を思い出した いつかの約束
白い鳥を見送ったあの日
あなたは 雪のように ふわりと土に溶けた

「泣いているの…?」
幼い君は 目を覚ました私の頬を撫でる
流れた涙は今 君の人差し指に

あぁ 穢(けが)れを知らないその手を
私が零す血で染めないで

熱を持つのは この
胸を貫いた傷か
胸に秘めていた傷か

愛してくれて君の声に 愛していたあの人を重ね
最後まで 最期まで 愚かな生き物

あぁ 汚(けが)れを知らないその瞳に
今でも私を映してくれますか?

視界が揺らぐ 壊れた世界
君が泣いてる 私と同じ
いつか 純白を見送った空

青い

君の涙が頬に落ちる
ねぇ 泣かないで

今やっとわかった あの時、あなたの心

「ずっと…そばにいるよ」
愛しい君の笑顔見たさに
私は静かに

 

君に優しい嘘をつく。

 

fin
…………………………………………
ネタ溜め帳を新しくしてからの第一弾。…あれ、沙久って実は暗い感じ好き?;; わかりにくいかもしれませんが、一応ストーリーついてるんすよ!; 昔目の前で息を引き取った、恋人ではなかったが…愛する人。彼に最後にいわれた言葉を、彼を忘れられない女性。そんな女性を愛した、年下の青年。そんな感じの人たちのお話。 女性が死ぬ時、彼に青年を重ねてしまっていた愚かさを嘆きながらも、青年を愛し始めていたことに気づく。同時に自分が彼に愛されていたことを知り、切なさに涙しつつ、愛しい青年に笑ってほしくて、かつて彼が自分に言った言葉を…彼と同じように、気持ちをのせて、青年に贈る。叶える事はできない約束を、君に。 ………はいスイマセンでした調子乗りました長すぎだっつの←

 

(2011/2/15 加筆修正)
沙久