『キャンバスの中で君とアイを唄おう』

 

世界は常にカラフル   でも配色はめちゃくちゃだね
いつかモノクロになるまで きっと誰も気づかずに生きていく

最近街で見かけた天使は 羽の白さなんて忘れてた
ウソで輝くネオンに憧れて 羽ばたくことを投げ出してるの

気持ちがわからないわけでもない
ちぐはぐな靴下(くつした)は僕なりの自己主張なんだもの
裏道から顔のぞかせる黒猫を追いかけたって みんなには伝わらないんだね

誰かに聞いて欲しいから 君に教えた唄を口ずさもう

この夜空に不確かな夢を飾れば少しは綺麗だろうね

空に塗りたくった作り物の青色は
僕が初めて見た“ホンモノ”だから
息が詰まるような灰色の酸素を深く深く吸い込んで
この小さな地球を 今日も廻(まわ)そう

それは僕の歌  僕たちの唄

かけがいのない、汚(よご)れた光

 

fin
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えと、たくさん色が出てくるから題にキャンバスが出てくるということだけ言わせてください;;

 

(2011/2/13 加筆修正)
沙久