『微笑みの君』

 

ポォン、ポォン、ポォン…
高い音が響く  響く
朱色の袂(たもと)を押さえながらあの子が鞠(まり)をついている
櫻(さくら)の吹雪に目を細め幼い顔をほころばせてる

ポォン、ポォン、ポォン…
いつもいつでも 響く響く
漆黒の髪を揺らしながら振り返った美しさ
記憶の波に呑まれても忘れられないあの景色

どれだけ時間が過ぎようと どれほど街が変わろうと
どうして君は変わらずに 一人で鞠をついている?

ポォン、ポォン、ポォン…
今日も響く 高い音
この世に別れを告げようと 忘れられない君の笑み

ポォン、ポォン、ポォン…
ポォン、ポォン、ポォン…
朱色は何に 染められた色?

 

fin
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なんだか暗い感じかも…
女の子は幽霊ってイメージです(え
和風美人の幼い子。
夢の中に現れては、あなたを黄泉(よみ)へと誘(いざな)うような。

 

(2011/2/15 加筆修正)
沙久