『どこで涙を落とせば 安らかに眠れるの』

 

窓の外に憧れた赤ん坊みたいに
かごの外に夢を描いた鳥みたいに
それは  ただ純粋な欲望
「欲しい」とねだる 最初に抱く感情

いつかそれがどす黒い何かに染め上げられる前に
私をここから助け出して
あのキレイな夕焼けをもう一度見せてよ

いつかそれが涙が出るほどつらい何かに縛り付けられる前に
私に教えて
空にも星があること 忘れないでよ

「海に沈めば また生まれてくることができないだろうか」
とりとめもないことを 考えてみたりするけれど
結局はいつも 答えはあなたにたどりつく
少し冷たい横顔に還(かえ)ってくるの
少し硬い声音で緩やかに返されるの

“青い翼を持った鳥でさえ 空には溶け込めないんだよ”

それは
私を助け出す言葉
私に教える言葉
あなただけが持っている答えが 諦めに満ちた私の心を納得させる

真実を唄えばいいわけじゃない
嘘を吐き捨てればいいわけじゃない

簡単には理解できない言葉の奥に
私の子守唄は眠っているわ

「ねぇ、かごから出してあげようか。」
きっとあなたは首を振る

 

fin
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今まで以上の意味不具合にカンパイ;;;
ものすごく即席だけど結構気に入ってたりします

 

(2011/2/13 加筆修正)
沙久